こんにちは。
私たちのお店では、イランで織られている数少ない希少なギャッベがあります。
それは、遊牧民によって使われていたオールドギャッベ、ペルシャ絨毯の原型のルリバフトです。
私は初めてこれらのじゅうたんを見た時、どれも味わい深くて魅力的だなと感じましたが、違いは何であるのかと疑問に感じました。
そこで本日は、オールドギャッベとルリバフトについてご紹介いたします。
オールドギャッベとは
オールドギャッベとは、遊牧民によって30年~40年前に織られたものです。
遊牧生活において移動はつきものなので、その際に運びやすいよう細長いサイズのギャッベを織っていました。ちなみに、当時はそれらを丸めて、ロバやラクダの背中につけて移動していたようです。
オールドギャッベが作られていたころは化学染料が使われていたので、鮮やかで発色が良いものも中にはあります。
外枠の四角いカラフルな文様が鮮やかな色合いで素敵ですね。お部屋に置くと良いアクセントになりそうです。内枠の白色や茶色などは羊さんの毛をそのまま使っています。染めていない原毛は柔らかくて、フカフカしています。とても気持ちよさそうですね。
こちらは、より細長いタイプのものです。オールドギャッベは、実際に現地で使われていたもので、使い込んですり減った感じがヴィンテージ感を演出していて味わい深いですね。
ちなみに、アートギャッベは草木染めといって、植物や果実の皮を使って色を染めています。オールドギャッベは化学染料で染めているので、染め方の違いがありますね。
ルリバフトとは
ルリバフトとは、イランのザクロス山地に住むルリ族によって織られているものです。ルリ族は紀元前からこの山地で遊牧民として暮らしています。身近なものですと、ペルシャ絨毯の原型とも言われています。
一つ一つの文様が丁寧に織り込まれていますね。光沢感もあり、気品を感じられる一枚です。
もっと近くで見てみると、織りや文様の細かさが感じられます。とても繊細で、自由な絵画を表現しているようですね。
こちらのルリバフトも素敵ですね。落ち着いた赤色と深みのあるブルーがいい感じにマッチングしていて、この色合いに引き込まれます。
近くで見てみると、美の象徴を表すクジャクなどの様々な文様が描かれていて、ルリバフトの持つ気品の中に、文様への思いや織り手の感性が込められています。
ちなみに、ギャッベはカシュガイ族によって織られているもので、カシュガイ族は、イランの北方から来たトルコ系の人々です。ギャッベとは織っている民族が違うのですね。
また、カシュガイ族のギャッベでは、こちらの写真のように素朴な感じや可愛らしい文様が織り込まれています。
それに対して、ルリバフトは、上記で見たような自由なお花の絵画や赤とブルーという大胆な色の切り替えのあるものなどがあります。
本日は、オールドギャッベとルリバフトについてご紹介しましたが、それぞれの絨毯が持つ魅力がたくさんありましたね。
ぜひ皆さんもお気に入りの一枚と出会い、お家に迎え入れてみませんか?