こんばんは。
研修スタッフの千葉です。
海外出張7日目。
本日もハグみじゅうたんの工房の職人さんと一緒に検品の仕事をしています。
毎日の検品で、現地の方々の言葉を何個か覚えてきました。検品するハグみじゅうたんはお互いの「チャロ!」の掛け声でめくっていきます。
「チャロ」は現地の言葉で「次へいこう!」という意味。
このじゅうたんはしっかりと検品したから次へ進もう!という共通の掛け声で交わしています。
たった一言でも共通の言葉があると心が通い合った気持ちになります。
職人さんとチャロの掛け声が重なった時にはお互いに照れ隠しの笑顔。
協業にはそんな些細なコミュニケーションこそが大事だと感じています。
協業という言葉をサラッと使いましたが、それを海外の工房と実行することはとても難しいことです。
職人さんたちはおおらかな国民性を大事にしています。職人さん方を尊重し、私たちもその国民性を大事に仕事をしています。
ただ、私たちボー・デコールでは「高級よりも上質」なインテリアショップを目指しているため、商品の質もおおらかにすることはしたくありません。
海外の方々の国民性を尊重した上で、質のいいモノづくりを実現するには多くの壁があります。
そこで、私たちはこの検品を通して日本人の生活スタイルや国民性を職人さんたちにお伝えしています。
その方法とはプレゼンテーションです。
私たちは職人さんたちの目の前でハグみじゅうたんが日本でどのように使われているのか実演しています。
自ら靴を脱いでじゅうたんに上がり、あぐらをかいたり寝転んだりします。
これは日本人にとっては当たり前の使い方ですが海外の方々にとっては馴染みのないもの。
実演ではじゅうたんを素肌で使う日本人の生活スタイルを知ってもらいます。
日本人の生活スタイルを伝え、じゅうたんの密度や毛足の長さなどを揃えることの重要さを感じてもらうのです。
百聞は一見に如かずということわざがあるようにこの方法で伝えると職人さんも納得した様子で頷いてくれます。
こうした日本のじゅうたん文化をお伝えするということも検品と同じくらいに重要なことです。
このプレゼンテーションは一回だけではなかなか効果がありません。
職人さんたちのおおらかな国民性を私たちが理解し、職人さんたちに日本人の国民性を理解してもらうために何度も何度も伝えあっていく姿勢。これが私たちが大切にしている協業の精神です。
上質なものを海外の職人さんたちと作り上げ続けるために。
私たちはこれからもその精神を大切にモノづくりをしていきます。