こんにちは。
ここ最近は秋らしい季節となってきましたね!
この季節にも、リネンのカーテンをご覧になられる方は多くいらっしゃいます。
カーテンをリネンにしようか検討中のときに気になることといえば、リネン特有の“縮み”について、のような気がします。
麻でできた洋服も、お洗濯をすると縮んでしまうことから、麻素材のものだけは特に気を付けてお洗濯をしているという方も多いのではないでしょうか?
リネンのカーテンも同じく、特に防縮加工を行っていない場合には、約5~7%縮むとされています。
そのため、縮むことを抑えてくれる防縮加工を施したり、縮んだ時のことを考慮して、丈を敢えて伸ばし床に引きずるスタイルにされる方もいらっしゃいます。
ただ、リネンカーテンを検討される方々に必ずお伝えしていることは、
“縮むことばかりではなく、伸びることの方が多い”ということ!
リネン=伸びる??
あまりイメージが湧きにくいかもしれませんが、この伸びる動きは2つの原因から生まれます。
それは、①カーテンの自重と②湿気を吸い込むという動きが起きているため。
自然素材であるリネンは呼吸をしています。
そのため、湿気を吸い込んだり、吐き出したりという動きが起こります。
この湿気を吸い込む動きが、糸を膨張させ生地を伸ばすことへと繋がるのです。
下の写真のリネンカーテンは、出来上がったばかりの当時2月頃の姿。
このときはまだ床に裾は着いていませんでしたが、
カーテン自体の重みがかかり、そして湿度の高い夏を過ごしたあとだと…
このように、裾が床に着くほど伸びていました。
この写真は半年ほど経過したときのものです。
冬の2月から、夏を経過したばかりの9月までの間に、カーテンの自重、そして湿気によりこの姿へとなりました。
そこで、天気の良い日に右半分のカーテンだけ外で半日干してみました!
すると…
いかがでしょうか?
左のカーテンは何もしていないため、床に裾が着いたままですが、半日干していた右のカーテンはほんの少しだけ丈が上がっています。
干している間に、湿気を吐き出してくれたんですね。
きっと、これから乾燥する秋~冬の間には、また湿気を吐き出してくれて、裾の状態も元の長さへと近づくはずです。
「せっかくのカーテンが伸びてしまうのは残念…」と思われるかもしれませんが、これは天然素材ならではの動き。
もし、伸びて裾が床に着いてしまったときには、先ほどのようにお外で干したり、あるいは“縮み”を利用してお洗濯をしていただいたりすれば、その姿は気にならないほどになりますよ。
夏特有のジメっとした湿気を吸ってくれて、乾燥しやすい冬の時期には吸っていた湿気を吐き出してくれる。
この動きがあることで、お部屋の中の湿度を整え、いつでも快適な状態を保ってくれます。
“天然の湿度計”として、リネンのその動きをお楽しみください。