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ギャッベから感じる、遊牧の風景

2018.10.02

こんにちは。新入社員の千葉です。

台風が過ぎ去り、また暖かくなってきました。

行楽日和が続き、どこかに出かけたい気分になります。

 

ギャッベには、織り子さんの見た風景を一緒に見たような気持ちになる風景画のギャッベがあります。

イランの雄大な景色をギャッベを通して感じることが出来ます。

本日はそんなイランの自然を表現した風景画のギャッベをご紹介します!

 

まずはこちら

イランの乾燥した山々に暮らすラクダと、青空を表現したギャッベ。

空に雲が描かれていないところを見ると、イランではカラッとした晴天が多いのでしょう。

中心に描かれた木は、乾燥した大地でもしっかり根を張ることが出来る糸杉を表しています。

砂や岩が非常に多い大地で生きる木々はとてもたくましく見えます。

 

次の風景画がこちら。

今度はラクダだけではなく、人やテントや羊が描かれています。

織り子さんたちは普段、イランの山々とそこで放牧されている動物たち、そして遊牧生活をする人々の生活風景を眺めながらアートギャッベを織っています。

その景色は、まるでこのアートギャッベに描かれている景色そのもの。

織り子さんたちは定住をしていない部族だからこそ、移動しながら変わりゆく暮らしの風景を、ギャッベのような形として残しているのではと思います。

 

 

この作品で私が一番好きな部分がここです。

黄色い糸を使い小さな丸い半円。月にも太陽にも見えます。

この風景は日の出を表しているのでしょうか。

それとも、月が出てきて夜の訪れを表現しているのでしょうか。

織り子さんの小さな部分の表現が、見る人の想像力を膨らませてくれます。

 

皆さんは朝と夜、どちらに見えますか?

 

私はこのアートギャッベが夜の様子を表しているように見えます。

遠くの山から顔を覗かせるお月様が、遊牧生活を月光で照らしているように感じるのです。

遊牧生活は、羊やラクダなどの動物たちと、広大な自然と一緒に暮らす、共存の上に成り立っています。

自然に逆らわない生活を送る中、動物たちが寝静まる夜は、きっと静かな時間が流れていることでしょう。

 

このように織り子さんの表現一つ一つが見る人に想像力を与えてくれます。

このアートギャッベの風景が朝に見える方もいることでしょう。

答えは一つだけではないというのが、アートギャッベの素敵なところです。

 

他にも、ラクダを誘導する遊牧民を表現しているギャッベや、荒野に咲く赤い花の風景を表したギャッベなど、風景画のギャッベを多数展示してあります。

風景画のギャッベをはじめ、アートギャッベは絵画を見ている感覚になります。

織子さんの暮らしを感じながらギャッベを見ていくと、また一段とアートギャッベの魅力に気づくと思いますよ。

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